最高の旅本

年末は「ベスト」を選出するのに最適な時期です。私は最高の旅の友となり得る本についていくつか記事を書いたことがあります。私は旅にまつわる文学について考えたり、議論したりすることが好きなのです。なぜかって?それは、旅をするのには良い本が不可欠だからです。

アルケミスト – 夢を旅した少年 / パウロ・コエーリョ著著

「アルケミスト」は、ここ数十年で最も広く読まれた小説かもしれません。自分の目標に向かって進むことについて書かれています。羊飼いの少年が自らの心に従い流れるようにスペインからエジプトに旅し、愛と生きる事の意味を学んでいきます。

この本には、奮起させてくれるような素晴らしい明言がぎっしりと詰まっています。「いつも今に集中することができれば、幸せな人間でいられる」というのが私のお気に入りの1つです。「今まさに生きているのだから、人生は貴方にとって祝いであり、壮麗な祭なのだ」という言葉もありました。この本には良い所が多すぎて、そのすべてを語り尽くすことは不可能です。

ラブ・ウィズ・ア・チャンス・オブ・ドロウニング / トーレ・デロッシュ著

この小説を書いたのは、旅行ブロガーのトーレ・デロッシュです。私はあまり「女子旅系ラブストーリー」の愛読者ではないのですが、この本は読み込んでしまいました。

恋人と太平洋を横断するために、主人公の女性が海への恐怖心を克服しようとする素晴らしい作品です。周囲の様子や人々の描写、そして、主人公の体験談がいきいきと描写されており、主人公の通った道筋を私自身で辿ってみたいと思わされました。

力強く、鮮やか、そして、心を打つ作品です。今年読んだ旅本の中で最高の1冊でした。

ザ・カリフズ・ハウス:ア・イヤー・イン・カサブランカ / タヒル・シャー著

著者のシャーは、幼少期の休日がきっかけとなって、カサブランカで居宅を購入しようとします。英国での都市生活の単調さから家族で逃れ、子供たちがのびやかな日々を送れるようにしようとするのです。私は書店で衝動的にこの本を買い、その後、一気に読んでしまいました。

この作品のあらゆる言葉、文に私は魅了されました。それほどシャーは素晴らしい書き手なのです。腐敗、地域のお役所仕事、窃盗犯、ギャング、混乱を巻き起こす精霊、そしてごく基本的な意思疎通にすら伴う困難さから、シャーは最高の物語を紡ぎ出しています。

私が今年読んだ中で最高の作品の1つでした。鮮やかに書かれ、最初から最後まで面白くてたまらない、そんな1冊です。

路上 / ジャック・ケルアック著

ビート・ジェネレーションの古典であるこの作品はジャック・ケルアックによって1957年に書かれました。時代を超えて読み継がれる旅の物語です。

主人公のサルはニューヨークを離れ西へと旅立ちます。鉄道に乗り、友人たちに会い、パーティで夜を過ごすのです。サルの焦燥感や世界を旅したいという気持ちには私たちの多くが共感できるでしょう。「路上」で私が最も素晴らしいと思ったのは、旅をすることによってサルが得た人間的成長でした。